7つの悲しみのロザリオ

キリスト教にご利益はない?

昔イタリア出身のシモンチェリ神父様という主任司祭が横浜教区の鷺沼カトリック教会に赴任していらっしゃいました。日本の土着文化や宗教を熟知している神父様は、大人に洗礼を授ける場合「ご利益は約束されていませんから、承知してください。私たちの神様は健康、経済的安定、家族円満などは約束していないですよ。」不幸は誰にでも訪れますが、キリスト者にとってはイエズス様は苦しみに同伴してくださる方だと信じていると思います。主は私たちに聖霊を送り、教会とその秘跡のみならず、十字架上でおっしゃったように聖母も私共の側にいてくださり信仰生活を歩んでいけるのだと思います。

辛い時は神様にありのままの自分をさらけ出せることはありがたいことです。この世には傷つくこともあれば誤りもあり、痛みから逃避することはできません。そんな時はマリア様の苦しみを思い巡らすのみならず、自分の苦しみに当てはめて祈ることができます。7つの悲しみのロザリオは普通のロザリオと似通っていますが、7つのビーズが7連あります。一連ずつ、聖母が潜り抜けた苦しみを黙想できるようになっています。

「わたしたちを完全に理解し助けてくださる悲しみと慰めの聖母に心を向けましょう。聖母に眼差しを向け、祈りを捧げましょう。よって退屈は平安に、怒りは希望に、悲しみは愛に変えられていくでしょう。」

— ヨハネ・パウロ2世

7つの悲しみのロザリオの由来

7つの悲しみのロザリオの紹介をさせて頂きます。それは13世紀のこと、イタリアのフローレンスに聖母信心と友情によって結ばれた七人の布商人がいました。いずれ仕事や裕福な暮らしぶりを捨てて、街を離れた山岳地帯で祈りと償いを中心とする共同体を作り上げました。1239年に主の受難と聖母の苦しみを瞑想していた時に、聖母が現れてその苦しみへの信心を中心とし、実践する新しい修道会を結成することを願いました。その修道会は聖母の僕修道会(Servites)と名付けれれました。この七人の創立者達が初めて7つの悲しみのロザリオを広めました。七人は全員聖人として列聖されています。

悲しみの聖母のご出現はその後二度記録されています。14世紀にはスウェーデンの聖ブリジット、1980年代にはルワンダでキべホの聖母が当時は信者だったマリー・クレール・ムカンガンゴという方にご出現なさいました。それはアフリカで初めてバチカンに認められた聖母のご出現のようです。

聖アルフォンソ・ルゴリによる聖母からの恵みと約束は、ハンガリーの聖エリザベトが受けた聖母からの啓示をもとにしており、「マリアの栄え」Glories of Mary という本に説明されています。その後スウェーデンの聖ブリジットが受けた聖母の御出現で新たに多くの約束が与えられました。7つの悲しみのロザリオの恵みと約束はロザリオと似通っています。詳しく知りたい方はここをクリックしてください。中でも苦難にあって助けを与えてくださるという約束は個人的に心強く思いました。

正直に言うと当初はロザリオはどちらかというと苦手でしたので、恐る恐る週に一度ぐらい祈れば良い方でしたがなんだか落ち着くので次第に回数が増えました。昔は単調な祈りよりも自発的な祈りの方を好んでいましたが、試練がやってきて霊的読書、沈黙、ロザリオに引かれるようになりました。それで定期的に祈っているうちに、川のような平和が心の奥底に流れているような気がする程で頂いた恵みは思うより大きいです。

悲しみの聖母のロザリオはそれぞれ7つの小珠の部分ではアヴェ・マリアの祈りを7回、大珠では主の祈りを唱えるようにできています。ここに挙げた祈り方は一例ですので、ご自分の状況に合わせて調整してください。一連が始まる毎に特別の祈りを捧げる祈り方もあります。時間の余裕にもよりますが、一度に長時間祈るよりも短時間でも頻繁に祈った方が効果があると聖職者に教わったことがあります。

祈る心の準備はできましたか?では聖霊に導きを願いましょう。

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7つの悲しみのロザリオ

第一の神秘 聖母はシメオンの預言によって悲しむ

子供の現実を受け入れられますように祈ります。

第二の神秘: エジプトへの逃避

神に従うために故郷、友人、職業、自分の時間やお金などを捧げる人のために祈ります。

第三の神秘: 神殿で御子を失う

思春期、悪い交友関係、誤解、この世の影響などによって子供とのつながりを失った親、または流産、死産、子供の病死や事故死、など不幸な状況で子供を失った親のために祈ります。

第四の神秘: カルワリオへの途中でイエズスと出会う

周りの人の罪、自分の罪の重荷に苦しむ現代人と迫害を受けている人のために祈ります。また私たちが恐れなくあなたの愛を証しできますように祈ります。

第五の神秘: 十字架の元に佇む。

最も辛い時マリア様と共に十字架を受け入れることができますように。怒りや諦めでなく、他人を許し神様の計画を心に受け入れられますように祈ります。

第六の神秘: イエズスの亡骸を抱く

大切な人を亡くした方々のために祈ります。聖母よ、どうか悲しむ全ての人と共に歩んでください。

第七の神秘: イエズスが墓に葬られる

私たちの心の中で滅ぼされるべきものがあればそれを委ね、私達がキリストによって新しい命を受けることができますように。

終わりに御子を亡くされ傷ついた御父の心を思いながら主の祈りを一回と聖母の涙を思いながら天使祝詞を三回唱えます。

悲しみの聖母ロザリオの恵みと約束

聖アルフォンソ・リゴーリ著の『マリアの栄え』(Glories of Mary)によれば、聖エリザベトの受けた御出現の中で聖母はその悲しみに信心を抱くことを願い、次のような四つの主な恵みを約束されたそうです。

  1. この世を去る前に悲しみの聖母の名を呼んで罪を悔い改める恵みを願う者は、真に全ての罪を悔い改めることができる。
  2. 悲しみの聖母への信心を持つ者はイエズスに守られ、特に臨終にあって保護を受ける。
  3. 悲しみの聖母への信心を持つ者は主の受難を念頭に置くことができる。
  4. 悲しみの聖母への信心を持つ者はイエズスの導きによって敬虔な聖母の僕となり、聖母が望まれる通りとなりその望みのままの恵みを受けることができる。

上記4つの恵みに加えて、毎日聖母の悲しみとその涙を瞑想し7回の天使祝詞を唱える者には下記7つの約束がスウェーデンの聖ブリジットに啓示されました。

  1. 悲しみの聖母に信心を持つ者の家族に平和を与える。
  2. 神秘なる奥義に心が開かれる。
  3. 苦しみにあって慰めを受け、その働きの中で共に歩む。
  4. 神なる御子の御旨に背かず祈る人の霊魂の聖化に反しない限り、祈る人が望むだけのものを与える。
  5. 祈る人は悪しきものとの霊的戦いにおいて守備を受け、わたしはその生涯を通して守り抜く。
  6. 臨終にあって、目に見える形で助けを与える。祈る人は母の姿を見るでしょう。
  7. 悲しみの聖母への信心を広める者は地上から永遠の喜びへと向かうことができるという恵みを御子から得ている。彼らの罪は許され、御子が永遠の慰めと喜びとなるからである。